「なぞの転校生」ＮＨＫ1975年11月〜全9回・平成15年8月31日ＮＨＫアーカイブスより

出演　伊豆田依子・岡田可愛・高野浩幸・星野利晴

物語は東京の武蔵野にある中学校と、武蔵野の自然の中に不自然に林立する「団地」を

舞台とします。ある日、その団地に住む主人公の隣に突然、人が入居してきます。それ

は異なる世界から定住できる地を探してやってきた異世界の人々でした。そしてその子

供が主人公の中学校に転校してきたことによって様々な事件が起こります。

主人公のガールフレンドは、そんな転校生の成績優秀かつスポーツ万能なところについ

つい惹かれていきます。ある日、いっしょに下校していると、悪い上級生にからまれま

す。ガールフレンドは助けを求めていると主人公にあい、急いで戻ってみると上級生た

ちが倒れているのでした。

異世界から来たことがばれてしまったため、異世界人たちはまたジプシーのよう別の世界

に移って行きますが、そのさきでたいへんな目にあい、再び東京武蔵野に手負いの姿で、

舞い戻ってくるのです。

 

75年というといまだ米ソ冷戦のさなかで、我々中学生の間でも、水爆というものの本来の

威力はわからなくとも、これが使われたらおしまいだななどと常に心のどこかに不安をい

だいていたものです。おりから「ノストラダムスの大予言」が我々子供ものみならず大人

までをも厭世的にさせていた時期です。1999年の7の月に舞い降りるであろう恐怖の大王

とは、まさにその水爆だと常識のように言い合っていた時代ですｗ

そんな時代を背景に放射能の恐怖を底流にいだいたこの作品は、より子供達の関心をひい

たといえましょう。

それにしましても主人公のガールフレンドの三つ折りはよかったですね。中学ではこの時

期三つ折りが当たり前でした。生徒手帳にも服装規定にはソックスは三つ折りとするとい

う項目がうたわれていたことを覚えています。

ＮＨＫアーカイブスにより、再度見ることができて感激しているのは私だけではあります

まい。もっと、どんどん埋もれた名作を放映してもらいたいものですね。

（07年4月19日更新）

（大きくなる画像はありません）